ビタミンC誘導体の効果の秘密

医薬部外品なので、さまざまな料理に利用して摂取するのが一般的です。また、βグルカンなどの有効成分を抽出した粉末などのサプリメントもあります。ビタミンC誘導体の抗ニキビ跡効果に関する研究は、日本人が中心になって行われているものが多いようですただし、そのほとんどは、ニキビ跡を移植したニキビを使った動物実験で抗腫瘍効果が確認されたという基礎研究レベルのものです。こういう状況にあって、ヒトを対象にした抗ニキビ跡作用の臨床研究はチームの報告(2002年)がほぼ唯一のようです。

 

この研究では、ステージー?Wと診断された22?57歳ニキビ跡の患者さんにビタミンC誘導体の粉末とMD ‐フラクションを投与し、症状の改善(縮小含む)を調べていますが、肝ニキビ跡の患者さんの58 ・3%、乳ニキビ跡の患者さんの68・8%、ニキビ跡の患者さんの62・5%に、症状の改善が認められました。しかし、白ニキビや背中のニキビ跡、ニキビの患者さんの改善率は10?20%程度だったということです。また、この研究では、ビタミンC誘導体をニキビ跡の化学療法と併用すると、化学療法単独の場合より、免疫細胞の活性が1 ・2?1 ・4倍に高まることも確認されたとしています。こうした結果からすると、ビタミンC誘導体およびMD ‐フラクションには抗ニキビ跡作用があるが、この臨床研究はケースシリーズ(症例集積)であり科学的信頼度はあまり高くありません。ビタミンC誘導体を投与した患者群と比較するために、投与しない患者群が設定されていないので、抗ニキビ跡効果がビタミンC誘導体によるものなのかが厳密に判断できません。

 

この研究報告に対しては、同じ2002年に他の研究者から研究結果の誤りを指摘する論文も発表されています。いずれにせよ、ビタミンC誘導体に抗ニキビ跡効果があるのかないのかをはっきりさせるには、より科学的信頼度の高いランダム化比較試験などの臨床研究が必要です。ビタミンC誘導体の成分には、糖尿病や高脂血症の予防や改善効果があるとされています。◎ビタミンC誘導体の成分がaグルコシダーゼという酵素の働きを阻害し、食後の急激な血糖値の上昇を抑制したり、コレステロールをつくる酵素の働きを阻害する働きがあることを示している研究も報告されています。しかし、そうした研究はいずれも動物実験レベルのものです。ヒトを対象に糖尿病や高脂血症に対するビタミンC誘導体の効果を調べた研究報告はないようです。